カネなし、コネなし、経験ナシの31歳独身男、起業家への道

カネなし、コネなし、就職経験1年未満の31歳独身男が起業家になるまでの道を日記風に綴っていきます。1週間に1回くらいのペースで書ければと思っています。ゆっくりやっていきます。

10月4日 凡ミス

前回、天のお告げが囁かれた。

天にも昇る気持ちでいた俺はワクワクしながら10月4日という日を待った。

 

いよいよ表参道デビューだ。

表参道が俺を待っている!

表参道が俺の第二の庭になるのだ〜!

ハッハッハッハー!!

 

なんて有頂天になっていた俺がいた。

 

そんな俺の天狗具合を神様は見ていたのかもしれない。

(ちなみにそんなに神様を信じていない)

 

朝5時30分に起床して、

(夜型から朝型に変更しようと、この時早起きをしていた。今でも5時30分には起きているが。)

ゆうゆうとPCで作業して、

約束の「13:00」に余裕で間に合うように11:30に家を出た。

 

電車に乗って乗り換えの駅まで向かっていた時に、

けたたましく携帯電話が鳴った。

知らない番号から。

 

いやいや、ワタクシ電車に乗っている間に電話には出ない主義ですよ。

何度コールされても出ません。

ポリシーですから。

 

「・・・ん?」

「いや、待てよ。今日、この時間に何度も知らない番号から電話がかかってくるって変だな・・・」

 

嫌な予感・・・

 

俺は時計を確認した。

現在、時間は「12:03」

 

まさか・・・

!!!!!!!!

 

時間、間違えてる!

 

やばい、やばい!

とにかく乗り換えの駅ですぐに降りて、すぐに電話をかける。

 

「すいません!

私の手違いで時間を間違えてしまいました!

今、向かっておりまして、12:40分には到着します!

大変申し訳ありません!」

 

「社長はその時間は出てくる事ができませんが、

私が対応いたしますので、大丈夫ですよ。

そのままお越し下さい。」

 

・・・・・・・

ハァ・・・

やっちまった・・・

 

普段、めったに遅刻なんてしないタチなのに、

こんな日に限って遅刻しちまった・・・・

 

汗だくで到着した俺に、担当者の竹下さん(仮名)は優しく対応してくれ、

無事に入居手続きを済ませる事ができた。

「いや、時間になっても来ないので、びっくりしましたよ。」

「ホントすいません・・・ 時間を勘違いしていて、こんなことに・・・」

(私が一番びっくりしました…)

 

慌ただしく手続きは済んだが、10月22日から表参道のオフィスに入居することが決まった。

 

最低だ ハナから遅刻 あるまじき

10月1日② 天からのお告げ

「もしもし?」

 

「こんばんは。こないだお話させてもらった株式会社◯◯の佐藤(仮名)ですが、to_kunさんのお電話ですか?」

 

?????・・・・・!

あまりに突然の電話に思考がついていかなかった。

 

「はい!そうです!先日はありがとうございました!」

先日面談を行った表参道にオフィスを構えるIT社長さんからの電話だった。

 

「先日の面談の結果なんですが…」

(あぁ、ダメだった人にもちゃんと結果の連絡くれるんだ。とことんしっかりした会社だなぁ。)

「to_kunさんには入居して頂くことになりましたので、ご連絡しました。」

(あぁ… だよなぁ。やっぱダメだよなぁ… って。エッ!?

 

「はい!ありがとうございます!」

「では、詳しい説明と必要書類を提出していただきたいので、もう一度こちらのオフィスに来て頂けますか?」

 

「はい!」

「では、10月4日の12:00はいかがでしょう。」

「はい!では10月4日の12:00に伺います!よろしくお願いします!」

 

こんなことがあるのか…

まさに天からのお告げだ。それもいい方のやつ。

面談の時は完全にダメだと思ったのに…

 

ただでさえ仏のような社長さんで、ここまで仏を極めているとは…

素敵だ、素敵すぎる…

 

このような流れで俺は表参道にオフィス(間借り)を持つことになったのである。

 

「どこでやっている会社なんですか?」

「表参道です。」

もう格好よすぎて仕方ない。

名刺にも「渋谷区表参道」って書けるし。

最高、マジ最高。

 

ありがとうございます、社長。

 

地獄から 一発逆転 オフィス持ち

10月1日 そうだ、◯◯行こう!

前回はあまりの出来事に取り乱してしまいました。

俺としたことが…

人生で2時間も待たされたのは初めてだったので、

衝撃的過ぎて興奮してしまった…

 

さて、今日は気を取り直して行きましょう♪

(立ち直りが早いもんで。笑)

 

とりあえず、打つ手がなくなってしまった俺だったが、

「まぁ、次の手を考えよう。」

という事で、次の一手を模索し始めた。

 

「なんかこう、ファッションに興味がある人達のコミュニティーを作りたいよな。

コミュニティー、コミュニティー…

◯acebookみたいなの作れないかな?」

とにかく始まりは安易である。

 

「◯acebookってどうやったら作れるんだろう?」

早速俺は◯oogleった。

 

「なるほど、なるほど。」

◯acebookはほとんどPHPという言語で書かれているらしい。

 

「じゃ、とりあえずPHPの勉強してみよう!

時間はあるし、勉強にもなるし!」

ということで、◯mazonでPHPの入門書を購入。

まぁ、とにかく始まりは安易である。

 

1ヶ月弱かかって、1冊目の入門書を終わらせた。

俺は思った。

「これ1冊で◯acebookが作れる訳がねぇ。」

 

まぁ、今考えると当たり前だが、

そんなすぐにプログラミングがマスターできるわけもなく、

◯acebookのような物を作るには相当な時間がかかることがすぐにわかった。

まぁ、とにかく始まりが安易だったのである。

 

ん〜、どうしたもんか。

 

と、とにかくネットサーフィンをして調べてみると

OpenPNE

というSNSを簡単に作れちゃうサービスがあるらしい。

「こりゃすげぇ!」

 

ということで、早速作ってみる。

 

・・・

「納得いかない。」

イメージしてたのと全然違う。

ってか、自分に技術力がなさすぎて、イメージ通りのものが作れない。

 

ん〜、どうしたもんか。

 

とりあえず、こういう時は本屋。

「そうだ、本屋行こう!」

 

俺は渋谷の東急にある◯善&ジュン◯堂書店で打開策を探した。

PHPMySQL、アプリ開発などの本を片っ端から見てみた。

なにか打開策はないのか?

俺でも◯acebook的な物は作れないのか?

 

そんな時、俺のスマホが鳴った。

「ん?知らない番号… 誰からだ?」

 

「はい?」

そこに出てきた人物とは…

 

次回に続く…

 

この終わり わかっちゃいるけど やめられない

9月19日 上からマ◯オ

前回、惨敗を喫してHPが回復しきっていなかったが、

次の日はまた営業をしに行く事が決まっていた。

 

以前出てきた半田さんに紹介してもらった

イベントスペースの運営をやっている東出さん(仮名)に

一緒に何かイベントをやらないかと話をしにいこうと思ったのだ。

 

東出さんの方が3つくらい歳が上で、半田さんの友人でもあったため、

始めたばかりの事業計画を聞いてもらいつつ、色々と情報交換をしながら、

一緒にイベントでもできたらなぁ。という気持ちで、

「一度お話を聞かせていただけませんか?」

という内容のアプローチを行った。

 

まだ残暑の厳しい午後1時。

俺は思ったより時間ギリギリだった為、走ったせいもあってか、

汗だくだった。

 

流れ落ちる汗を気持ちでは抑えつつ、

イベントスペースに到着。

 

東出さんは慌ただしく動き回っていた。

「ちょっと今手が離せないから、待っててもらってもいいかな。」

 

忙しそうなのは見てわかる。

「はい、もちろんです!」

 

俺は空いている椅子に腰をかけ、東出さんを待った。

 

まだ暑さもかなり残っているこの季節、

このイベントスペースは窓が全開で冷房はついていなかった。

「暑さで死ぬかもしれない…」

 

そんな大げさな事を思いつつ、時間は過ぎていった。

別のスタッフの方が色々と気を利かせてくれ、水を出してくれたり、

話をしてくれたり、とても優しくしてくれた。

 

そして時間は過ぎて行く…

15分…

30分…

1時間…

1時間30分…

2時間…

 

1時間を過ぎた辺りから、俺はイライラしてきた。

「なんで俺はこんなに待たされているんだ?」

「約束の時間はとうに過ぎている。」

「いくら年上で、半田さんの友人だからといってこれはひどいんじゃないか。」

「もう帰ろうか…」

 

などと頭の中でグルグル考えていた時、

2時間と10分を過ぎたところで東出さんが目の前に現れた。

 

「お待たせしました。」

「いえ…」

 

開口一番、東出さんの口から発せられた言葉がこれだ!

1、

 

「ところで、今回「話を聞きたい。」ということだったんだけれど、

普通「話が聞きたい。」じゃ時間は取らないよ。

君がやろうとしている事は営業なんだから、

「こういう事がしたいから、お話させて下さい。」

というスタンスで来ないと時間を取るわけがないんだよ。

こちらとしては君に話す事は何もないんだから。」

 

という先制パンチを喰らった…

 

HPは0である。

 

確かに東出さんの言っている事に一理はある。

目指している方向が一緒なので、ゆくゆくは一緒に何かできたらと考えた。

初めは少し話をしてコミュニケーションを取って、

信頼関係がある程度築けたら、「一緒に何かやりませんか?」なんて持って行こうと

考えた俺が甘過ぎた…

そこはわかった、とても勉強になった。

次からは誰かと話をしたいと思った時、

「お話させて下さい。」というスタンスで行こうと心に誓った。

 

しかし、しかしだよ、2時間以上待たせるっていうのは失礼なんじゃないの?

どうなの?

社会人として普通の行いなの?

 

31歳だが、自分の今までの価値観やら社会人としての礼儀云々は

ベルリンの壁のように崩れ去り、何を信じれば良いのか分からなくなってしまうほど、

衝撃的な出来事だった。

 

結果、この日は2時間以上待たされたあげく、

事業計画を話し、できればこういう事をしたいという話をし、

「うちにメリットがないからできないですね。」

と言われ、話は15分程度で終わり、傷心のまま家路に着いた。

 

to_kunは帰って枕を濡らした…

 

2時間も 待った仕打ちが 怒られる

 

 

9月18日② オーディション開催

棚ボタ的な話をもらった俺は、一度イケメン社長と別れ、2時間後に再度待ち合わせをする事となった。

 

すげえな。こんな話があるんだな。

本当に「社長さんの友達は社長さん」なんだ…

とまぁ、芸能人を眺める一般人的考えを巡らした俺は、このチャンスをものにすることを誓った。

「いくぞ。このまま一気に駆け抜けて、俺もこの人達と肩を並べられる社長さんになってやる。

そして、若い起業家に『知り合いに起業家を応援している社長さんがいるから、紹介しましょうか?』なんて言いたい… 言いたい…

グフフフフ…」

 

気持ち悪い笑い方をしながら妄想している俺は幸せ者だった。

この後、いろいろな出来事が起ころうとは、この時予想すらしていなかったのだ。

 

今はただ目の前にある事に一生懸命取り組む事が大切なのだ。

 

今の段階では一歩一歩進んでいる。

「一人の人間にとってこの一歩は小さいが、人類にとっては偉大な一歩である。」

あれ?逆か?

 

イケメン社長さん用にプレゼン資料を持っている。

イケメン社長さん用にスラックスとシャツ、ネクタイもしている。

(結構暑い日だったが、失礼のないように。)

準備は万端だ。

 

いざ、出陣!

 

IT社長さんの会社は表参道のめちゃくちゃ立地のいい場所にあった。

黒い扉を開け、イケメン社長さんと俺は颯爽と中に入って行った。

 

会議室で少し待ち、いよいよIT社長さん登場!

・・・

「めっちゃ良さそうな人!」

 

さすが「若手を応援したい。」という仏の心を持った人である。

60歳前後で、7:3分けで、懐かしい眼鏡をかけたたれ目のオジサマ。

「か、かわいい…」

そんな印象を持った事は口が裂けても言えない。

 

さて、ホ◯タテ名物の名刺交換を済ませ、早速「オフィス争奪男だらけのチキチキオーディション」の開催である。

 

「これこれこういう事業を始めまして、こういう事がやりたいんです!」

「…」

「最初はこれくらい売って、ゆくゆくはこれくらいの売上にしていこうと考えています。」

「…」

「その為にはこういう方法をとろうと考えていて、最終的にはここを目指しています。」

「…この数字の根拠は?」

 

痛い、痛いよ、社長さん…

かわいい風貌からは予想だにしない一撃。

もうこちらは一撃で瀕死の重傷です。

 

さすが、一国を率いている首長なだけあるぜ。

そのかわいらしい見た目は相手を欺く為か・・・

なんて策士だ。

 

「すいません、現時点では根拠を明示できません。

あくまで経験から来る推測です。」

「そうですか。ホームページを見て頂くと分かるんですけど、うちの会社はね…」

 

このままIT社長さんの演説は30分続いた。

 

こうして、俺のオーディションは幕を閉じたのだった。

 

一撃で 全て挫かれ ジ・エンド

 

 

9月18日 世の中いい人がいるもんだ

前回と話が前後してしまうが、今回はその前にあった別の出エピソードを書こうと思う。

 

ネットで色々な情報を検索していたところ、面白い人を見つけた。

 

アパレル業界で今まであったシステムをまとめてブランディングしちゃうという、

とても視点のいい事業を始めた社長さんだ。

まだ、立ち上げ後1年くらいの会社だったが、

事業プランが秀逸でこれからすごく伸びそうな会社だった。

しかも、社長さんは同い歳

 

「会ってみたい…」

そう考えた俺は、すぐさまメールを送った。

 

「初めまして。私to_kunと申します。

これこれこういう事業をしておりまして、

御社と向かっている方向性は同じだと思いますので、

いつか一緒にお仕事ができたらと思い、ご連絡しました。

一度、お話できませんか?」

とまぁ、こんな感じの内容を書いて、ポチッと送信ボタンを押した。

 

「会って話ができたらいいなぁ…」

くらいの気持ちでいたら、2〜3日後に一通のメールが…

 

「是非お話しましょう!

9月18日はいかがですか?」

 

是非!

行きます、行きます!

 

とまぁ、一通のメールから始まり、こんな流れで社長さんと話をすることになった。

 

渋谷にオフィスを構える社長さんは、とっても気さくでイケメンだった。

すごく熱い気持ちを持った人で、

「自分が考えた事業でアパレル業界を変えていきたい。」

というとても素敵なメンズだった。

 

サイトで見た感じ少し先を行く感じかと思いきや、だいぶ先を行っている人だった。

自分も社長さんも熱く想いを語り話が終わりかけた頃、

社長さんがおもむろに一つの提案をしてきた。

 

「知り合いに会社を経営している人がいるんですが、

オフィスの一角を若手の起業家に貸しているみたいなのですが、

会って話してみますか?」

 

マジっすか?

なんじゃ、その棚ボタ的な話は!?

そんなうまい話があっていいのか!?

 

是非、是非!

よろしくお願いします!

 

ということで、渋谷に会社を持つ社長さんに話をしに行く事になった。

 

社長さん 友達はまた 社長さん

 

9月21日 集団食中毒!?

前回、一日目にして弱音を吐いた俺であったが、

どうしてもトラウマを乗り越えたかった事と、

途中で諦めたくなかった俺は、毎週土曜日3週間に渡ってナンパ…

いやいや、スカウトを繰り返した。

 

11時から19時までの8時間。

休憩は30分程度。

ほぼフルタイムやないかい。

 

結論から言おう。

結局、トラウマは克服できなかった。

まぁ、しょうがない。嫌なものは嫌なのだ。

湧き上がる気持ちは抑えようがない。

「いつか克服できるだろ…」

気楽に構える事にした。

悩んでたって仕方ねぇ!

 

結局、3日間に渡って行ったスカウトは、12人が次のステージへと進んでくれた。

といっても、打率は1割を下回り、前回よりへっぽこバッターになってしまったが。

 

帰ってきて意気揚々とメールを打つ。

「本日は話を聞いてくれてありがとうございました。

改めてご説明すると、おしゃれに敏感な方達のコミュニティーを…

また後日改めてご連絡します。」

 

よし!完璧な文章だ!

丁寧さを失わず、かつ人間っぽさも織り交ぜて…

 

数日後…

 

返信が来たのは3人/12人中。

 

いやいや、何かの間違いだ。

そんなはずはない。

暑い中必至にスカウトしたのだ。

 

よし、もう一度トライだ!

次はもう一歩踏み込んで、次回の予定を決めて送ろう。

 

「先日は突然の連絡失礼しました。

10月5日、12日、19日の中で、座談会をやろうと思います。

場所は渋谷で時間は15時からを予定しています。

どの日が都合がいいでしょうか?」

 

よし!選択肢も用意したし、これなら参加不参加の連絡くらいは来るだろ。

まぁ、前回ほとんど返信来なかったし、半分の6人くらい返信くればいいほうだよな。

 

数日後…

 

返信が来たのは3人/12人中。

 

あれ!?これはデジャヴか!?

いやいや、何かの間違いだ。

そんなはずはない。

暑い中必至にスカウトしたのだ。

 

もう、最後の手段だ!

震える手で携帯のボタンを押しながら、俺は一人一人電話をした。

 

結果…

全滅。

 

衛生兵!衛生兵!

もう、心がズタズタに引き裂かれて、虫の息であります!

こんなことならいっそのこと…

「ばかやろー!」

まだ仲間がいるじゃねぇか!

例え12人中9人がダメだったとしても、3人も仲間がいるじゃねぇか!

 

そうだった。

俺はこんなところで死ぬわけにはいかないのだ。

 

ということで、返信をくれた3人と連絡を取り、

第一回座談会の日取りが決まった。

 

決戦は10月21日

ここから俺のサクセスストーリーが始まるのだ!

もう嬉しさと不安が入り交じった感情で、発狂しそうなテンションだ。

今から渋谷のスクランブル交差点に行きたいくらいだ。

 

3日前、時間と場所も決定し、いよいよ

「顧客獲得大作戦」

の第二ステージが始まろうとしている。

 

第一回座談会当日。

朝、念の為場所と時間を再度メールした。

 

一人からとても素敵なメールが。

「本日はよろしくお願いします。

色んな人と会えるのを楽しみにしています。」

なんてええ子やぁ…(涙)

 

そのあと、他の二人からほぼ同時にメールが。

「お腹が痛くていけません。すいません。」

 

チーン。

なに、集団食中毒?

同時にお腹痛くなるって…

 

確かにね ナンパされたら 怖いよね