6月18日 お金の借り方教えて下さい!
さて、出陣しますか。
え、どこって?
そりゃあ、「中小企業基盤整備機構」なる場所に。
わかるまで聞くのじゃ。
そういう難しい事は専門家に聞くのが一番!
知らないことは「知らないです。」って言うのが一番!
元々恥なんてない。
そんなものとっくの昔に捨ててきたのだ。
今じゃあ堂々と言える。「31歳フリーターです。」って。
「今日は先週の俺とは別人だ。ちゃんとPDCAサイクルを回したのだ。
前回の失敗は繰り返さないのがデキる男だ。」
どういうことか。
そう。俺はWordからPowerPointに切り替えた。
これが世に言う「顧客満足」ってやつか。
読む人の立場に立って、「読みやすい。」をキーワードに、ビジュアルに訴えかける。そう、PowerPointを使えるくらいのスキルは持っている。
なぜなら俺は31歳だからだ。
「まずは結論から入って、動機を語って、今の業界の事情を話して、ビジネスプランを説明する、最終的にクロージングをかけると。まるで営業だな、これは。とにかく借りられる方法を聞き出さなくては。」
ビルの前でシュミレーションは終了。その間約4秒。
受付のお姉様に名前を告げ、待つ事数分。
先程のお姉様に呼ばれる。
そのまま奥のブースへ颯爽と歩く。
そこに待っていたのは貫禄のある優しげなオジサマ。
ふむふむ。海外の大学でMBAを取った企業の社長さんとな。
ええじゃないか、ええじゃないか。
日本でも有名企業に入り、有名な経営者の下についていたとか。そして今は独立して一国の主に。
信頼できそうじゃないの、オジサマ。
俺「日本政策金融公庫でお金を借りたいんですけど。」
オ「そうなんですね。」
俺「創業計画書を用意したので、読んでもらえますか。」
オ「もちろんいいですよ。」
・・・・・・
オ「いい動機ですね。でも、リスクが高いですよ。あと、これだと借りるのは難しいかな。」
(!!!!!!)
俺「いや、でもどうしても借りないとお店がやれないんです…」
オ「そうですよね。じゃあ、一つ提案なんですが、今ある自己資金で始められる方法でやってみたらどうですか?」
(??????)
オ「洋服を売るのが本当の目的なんですよね?じゃあ、あんまりお金をかけずに洋服を売る方法は?」
俺「ネット販売とかでしょうか?」
オ「そうですね。じゃあ、ネット販売で売上があがる仕組みを考えてみましょうか。」
そのあと、小二時間オジサマと熱く語り合い、事務所の電気が消されるまで、案を出し合った。
オ「お時間ありますか?ご飯でも食べながら、もう少し話を詰めましょうか。」
俺「はい!」
そう。俺の辞書に「カフェ」という言葉はない。
これからは「洋服屋」を目指すのだ。
簡単に 変わってしまう 目標かな(字余り)